みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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介護施設への実地指導、抜き打ち可能に

厚生労働省は7日、都道府県などが介護施設へ定期的に行っている実地指導を抜き打ちでも可能にする方針を明らかにした。介護施設での虐待が急増しているためで、この日、全国の自治体の担当者を集めた会議で伝えた。事前通告の必要性を定めている指針を改定し、4月から実施する。

朝日新聞デジタルの記事はこちらから

そもそも事前通告をする理由として、指定基準関係・労務関係の書類を施設に事前準備してもらい、実地指導の効率性を図ることではなかったかな。

私も管理者の経験がありますので、実地指導は受けてきた側です。
私の記憶では、実地指導は3~5年に1回程度だったはずです。

施設運営の適正化を図るのであれば、実地指導の頻度を増やすことは必要であり、抜き打ちでの実施は効果的であると思います。

ただ、自治体職員が足らないので難しいでしょう。

そもそも抜き打ちであれば、わざわざ広報などせず、粛々と進めればよいのにとも思います。

そして抜き打ちといっても、夜間に施設に訪問し、入居者の居室等に立ち入るというのは違法性があるのかな・・・。個人的な疑問ですが。
虐待の疑惑があり、様々なアプローチをしても改善が見られない場合は、強制的な立ち入りはできるでしょうが、特に問題を認知出来ていない施設に対してはできないでしょうね。
であれば、日中、抜き打ちで訪問し、管理者やケアマネージャーから聞き取り等を実施し、管理者立ち合いのもと、施設内の確認をするだけでは、それほど効果は無いのかなとも感じます。

それに、役所の担当職員も数年で定期異動となり、介護保険に腰を据えて向かい合う時間は無いのですから、制度や現場について習熟している方が少ないというのも事実。

本当に虐待や不適切事案を減らしたいのであれば、短期的な効果を求めて「抜き打ち」という締め付けをするのではなく、現場の人員配置が潤うような、人材確保策や処遇改善策が一番効果があるのではないでしょうか。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)