みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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お客様の立場で物事を考えることができているか

介護業界に限らず、一つの業界にどっぷりつかると、その業界の常識に固執し、一般的な「常識」から離れてしまう傾向にあります。

介護現場は忙しい。

忙しいと、目線が「お客様」から「従業者側」になりがちです。

従業者側の目線で、介護という仕事を考えると、ケアの向上は勿論、「認知症」そのものの理解も深めることができないのではないでしょうか。

例えば、

認知症をお持ちの高齢者の中で、女性に多く見られると感じますが、ティッシュ等の紙類を必要以上に集める方がいます。
その方に、「そんなに沢山持っていてもしょうがない」や「他の人も使うものだから、そんなに持っていかないでくださいね」等の声かけでよいのでしょうか。
紙を持っていることで「安心」している方への対応としては間違っていますよね。

ナースコールを頻繁に押す人に対して、「さっきも伺いましたよ」や「もう用事は済ませましたよね」等の声かけでよいのでしょうか。
ナースコールを押し、仰った要件の裏に、本当の「不安」が隠れていると思います。

頻繁にトイレに行く方に対し、「さっきも行きましたよ」等の声かけでよいのでしょうか。
頻繁にトイレに行くという行動の裏に、トイレ以外の本当の「要望」があるのではないでしょうか。
そして、頻繁に行き排尿があるのであれば、医学的な問題はないのでしょうか。

転倒リスクの高い方で、夜間トイレに行くことが多い方に、「オムツをしているからトイレに行かなくて大丈夫ですよ」等の声かけでよいのでしょうか。
これは、人権的にも論外とは思います。

等々、挙げればキリがありません。

目線が「お客様」から「従業者側」になってしまうと、上記のような声かけが増えてきます。

確かに現場は忙しく、人材不足です。

介護職員不足が最重要課題ですが、介護職員個々のスキルアップもとても重要。

お客様の中には、「寂しさ」からくる言動も多くあると思います。

寄り添う介護ができる職員が増えてくれることを願います。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)