みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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●タ職種連携が出来ている介護施設は居心地が良い

介護業界は離職率が高いです。
退職理由は賃金や会社の経営方針等への不満以外に、職場の環境も大きなパーセンテージを占めています。
離職を少しでも防ぐため職場環境を良くするためだけでなく、仕事の効率化や利用者満足度の向上に繋がる策があります。
それは、多職種連携です。

介護サービスを提供する上で、多職種連携はつきものです。
利用者お一人お一人のカンファレンスには介護職・ケアマネージャー・看護職・PT・OTなどなど、様々な職種が参加し、利用者への介護内容を検討していきます。

私がここでお話するタ職種連携とは、このようなことではなく、職種の枠を取っ払って、皆で仕事をこなしていく連携のことです。

介護現場には、介護職・ケアマネージャー・看護職・PT・OT・福祉車両のドライバー・営繕職・清掃担当職員・事務員・管理職と、様々な職種が働いています。

資格が無ければできない仕事も多々あるので、すべての業務をシェアできるわけではありません。

利用者への身体介助は介護職に限らず看護職も手伝うとか、清掃は清掃担当の職員だけではなく、気づいたものがするとか、施設の修繕担当をする営繕職員の業務も、出来る者は他の職種が行っても良いですね。
介護施設は、利用者への直接サービスと同量ほどの間接業務がありますので、その部分は皆で助け合うことが必要ではないかなあと感じます。
特に管理職は、現場経験がある方がほぼ多数だと思いますので、事務仕事や営業だけでなく、現場の手伝いもしてよいですよね。
実際私が介護施設のホーム長をしていたころは、現場にでると嫌がられ、実際のところあまり手伝っていなかったので、偉そうなことは言えませんが・・・。

私が今まで働いた施設、出入りした施設で、「ここの施設は空気が重いな」と感じる施設は、上段に示した職員間の連携が出来ていないことがほとんどでした。

そんな空気の悪い施設の職員さんたち。
介護職員は「忙しいんだから事務所にいる人達や看護師たちも手伝ってくれればよいのに」と愚痴を言い。
看護職員は「看護職は現場を手伝う時間は無い。報告だけくれれば良い」と、古い習慣で介護職は看護補助的と割り切っている人がいて。
事務所にいる人達は、「私たちも忙しいんだから手伝えない」と事務所から出ることがほとんどなく。

このように、お互いがお互いをけん制してしまっているのです。

ここまでくると、助け合いの精神というものは全くなくなります。
職種間が上手くいかず、同職種同士では、他職種の悪口を言う。
ただでさえ忙しく大変な仕事ですので、このような職場環境になると、働き続けたいと感じなくなってきますよね。

逆に皆が自身の仕事をしっかりとこなしながら他の仕事も手伝う環境が出来ていると、職場の雰囲気が明るくなるのです。
誰でも助けられると悪い気持ちはしません。この前手伝ってもらったから、今度はお返しをという環境が出来てきます。
職種の壁がなくなると、職員同士の助け合いと思いやりが自然と出てきます。

このような環境の職場では、カンファレンス等の会議でも、活発な良い意見が交わされる傾向にあります。

良いサービスが提供され、施設の雰囲気も明るく、職員も定着している。こんな介護施設で生活を送っている利用者は、満足されているのではないでしょうか。

もし、介護施設で働いている方が読んでくださっていて、職場の環境が悪いのであれば、先ずは自分から、周りに手助けや思いやりを。

介護業界を良くしていくには、先ず、自分の周りからです。

一歩一歩、地道な作業となりますが。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)