みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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・高齢者虐待防止は夢物語なのだろうか


高齢者虐待数が増加傾向にあるというデータがあります。

厚生労働省:平成25年度 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果はこちら

高齢者虐待防止に対する高まったことから通報件数や認知件数が増えたことにも繋がっているのでしょう。
が、実際に介護現場では虐待が横行しているのでは。

実際に暴力を振るうような虐待は無いにしろ、その手前の行為は多いような気がします。
特に言葉での心理的虐待。

例として、下肢筋力の低下により歩けない認知症高齢者がいるとします。その方は自分が歩けないという認識が無いため、ご自分で歩かれようとします。
その際、「座っててください!」「なんで歩くの!」「何度も言わせないで!」というような声かけをする事は、心理的虐待なのではないでしょうか。

例として、何度もトイレに行きたいと言う認知症高齢者がいるとします。その方は、ついさっきしたことも覚えていません。
その際、「さっきも行ったでしょ!」「何回行けば済むの!」「〇〇さんだけの手伝いしてられないの!」というような声かけをする事は、心理的虐待なのではないでしょうか。

例を挙げればキリがないですが、このような声掛けをする方々は、その場の事象のみ捉えています。

行動には理由がついてきますよね。
それは認知症高齢者ももちろん一緒です。

歩き出すのは、どこかに行きたいのかな。
いつもこの時間帯に歩こうとされるな。
トイレに頻回に行きたくなるのは、時間を持て余しているのではないかな。
等々。
行動に移すには理由があり、その理由を解消してあげれば抑制することをしなくて済むもしれませんよね。
また、下肢筋力の維持向上のために、介護職による生活の中でのリハビリや専門職によるリハビリをすることも大きな影響があります。

抑制の前にする事は沢山。そこに気づき考え行動するかどうか。

介護現場で働く方は、日々の業務の追われるのでは無く、考え行動することが必要。
介護職一人一人が、利用者に対し愛を持って接することが必要。
新人さんにもそのような教育をし、介護現場の底上げを目指していきたい。

その先に、介護現場での虐待ゼロが達成できる日が来ますね。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)