YKBの介護改革 ~介護業界をより良くするために~

介護業界を少しでも良くしていきたいと考える、自費介護サービス「YKB株式会社」代表のブログです。

虐待

~ I live my own life ~
人生を自分らしく生きる

私たちは、高齢者や、障がい・ご病気をお持ちの
介護の必要な方に充実した生活を、
そして、そのご家族の皆様にも、
充実した生活を送っていただくために、
お手伝いをさせていただきます。

絶対に介護は誇れる仕事

みなさま、こんばんは。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。



・絶対に介護は誇れる仕事

本日の報道を見られた人は驚愕したことでしょう。介護現場で、また痛ましい事件が起こってしまいました。

今回のような事件が起こると、「介護現場は人で不足だから」「介護はストレスが多い」から事件が起こるという意見を多く見聞きしますが、私は違うと思います。
人で不足の業界は沢山あります。例えば飲食業。少ないスタッフ人数でホールを駆け回っている姿を散見するチェーン店等ありますね。そのスタッフさん達も多くのストレスを抱えているはず。でも、ぞんざいな扱いを受けることはありませんよね。少なくとも私はありません。
殺人事件を起こす理由が介護現場にあるとは私は思えません。
犯罪を侵す人と犯罪を侵さない人には大きな差があります。ましてや殺人など。
今回の被疑者には多くの問題があったのだと考えます。

確かに、介護現場では多くのストレスがあります。
・限られな時間の中で業務をこなさなくてはいけない
・本当はもっと
利用者と話したいのに時間が無い
等々。
その上、利用者の中には感情をぶつけてくる方もいます。それは、認知症という病気から起こってしまうものであり、本気でぶつけてきている感情ではありません。そうとは分かっていても、目の前で直接ぶつけられてしまっては、誰しも感情を揺さぶられてしまうこともあると思います。
だから必要なのは「アンガーマネジメント」であったり、「自身の性格の自己分析」であったりするのです。
俗語を使えば「イラっと」することは必ずあります。それを全て抑制すると、今回のように犯罪のタガが外れやすい人にはスイッチが入ってしまうのかもしれません。現場では教育や抑制だけでなく、その「イラっと」することを共有することも必要なのかもしれません。職員同士で共有することが出来れば、個人でストレスを抱える機会が減るでしょう。
このようなことを話す機会やストレスマネジメント、そして、対人援助サービスに必要なスキルを伝えていくのは管理者であり、その管理者のスキル不足もこの業界の発展しないところなのかもしれません。

介護の仕事に就いている人で素晴らしい方は多くいます。というか、ほとんどがそうです。

「介護の仕事は大変」「介護の仕事はストレス」「介護の仕事は・・・」。

このような意見が聞かれることが無くなるように、介護職員一人一人が誇りと使命感を持って、仕事(顧客への奉仕)をすること。
私も頑張ります。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)




高齢者虐待防止は夢物語なのだろうか

みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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・高齢者虐待防止は夢物語なのだろうか


高齢者虐待数が増加傾向にあるというデータがあります。

厚生労働省:平成25年度 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果はこちら

高齢者虐待防止に対する高まったことから通報件数や認知件数が増えたことにも繋がっているのでしょう。
が、実際に介護現場では虐待が横行しているのでは。

実際に暴力を振るうような虐待は無いにしろ、その手前の行為は多いような気がします。
特に言葉での心理的虐待。

例として、下肢筋力の低下により歩けない認知症高齢者がいるとします。その方は自分が歩けないという認識が無いため、ご自分で歩かれようとします。
その際、「座っててください!」「なんで歩くの!」「何度も言わせないで!」というような声かけをする事は、心理的虐待なのではないでしょうか。

例として、何度もトイレに行きたいと言う認知症高齢者がいるとします。その方は、ついさっきしたことも覚えていません。
その際、「さっきも行ったでしょ!」「何回行けば済むの!」「〇〇さんだけの手伝いしてられないの!」というような声かけをする事は、心理的虐待なのではないでしょうか。

例を挙げればキリがないですが、このような声掛けをする方々は、その場の事象のみ捉えています。

行動には理由がついてきますよね。
それは認知症高齢者ももちろん一緒です。

歩き出すのは、どこかに行きたいのかな。
いつもこの時間帯に歩こうとされるな。
トイレに頻回に行きたくなるのは、時間を持て余しているのではないかな。
等々。
行動に移すには理由があり、その理由を解消してあげれば抑制することをしなくて済むもしれませんよね。
また、下肢筋力の維持向上のために、介護職による生活の中でのリハビリや専門職によるリハビリをすることも大きな影響があります。

抑制の前にする事は沢山。そこに気づき考え行動するかどうか。

介護現場で働く方は、日々の業務の追われるのでは無く、考え行動することが必要。
介護職一人一人が、利用者に対し愛を持って接することが必要。
新人さんにもそのような教育をし、介護現場の底上げを目指していきたい。

その先に、介護現場での虐待ゼロが達成できる日が来ますね。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)









「不適切ケア」って言葉にずっと違和感がある

みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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「不適切ケア」って言葉にずっと違和感がある

高齢者虐待。自宅でご家族が起こしてしまうことが多いですが、介護施設内での発生件数も少しずつですが増えてきています。

高齢者虐待を撲滅するため、介護事業者は様々な方法で、職員育成に励んでいます。

その研修内容に、「虐待をなくすには不適切ケアのうちに虐待の芽を摘み取る」という言葉をよく見ます。介護職員の方なら、一度は必ず聞いたことがあるのではないでしょうか。
この不適切ケアの範囲がとても広く、そして、介護現場で多く見かけるのが現状です。

下のYouTube動画。
神戸市作成の研修動画です。
私が今まで見てきた中で、実情に沿った良い内容だなと感じましたので、ご紹介させていただきます。
見たことが無い方は、一度見てみてください。



見た感想はいかがでしょう。
「自分の働いている現場でも、近い内容を見たことがある」や「近いケアをしていたかもしれない」という方が多いのではないでしょうか。
実際、虐待が起こってしまった現場では、このような不適切なケアが横行していて、虐待まで発展してしまったケースが多いようです。

この不適切ケア。介護職員には常識的な言葉ですが、介護を受ける高齢者やそのご家族は聞いたことが無い方が多いでしょう。そして、こんなケアが横行しているということも知らないでしょう。

介護施設で働いている職員は、虐待を発見した場合は通報義務があります。
しかし、この不適切ケアを発見しても行政への通報義務もありませんので、各現場で解決していかなくてはいけません。

上段でも申しましたが、不適切ケアは範囲が広く、また、悪いことをしていると気づいていない方も多い。

私が今まで一番見てきた不適切なケアは、お客様を無視して(無視していると認識している方が少ない)職員同士話をしているという場面です。
複数のお客様に食事介助を複数の職員が行っている際、職員同士が話をしているのです。仕事の話ならまだしも(仕事の話もNGですよ!)、「昨日○○へ行ってきた」等、プライベートの話をしているなんてことも。そこにお客様がいるのに・・・。逆の立場になって考えてみれば、簡単に理解できるでしょう。自分がレストランで食事をしている時に、ウエイターさん同士が話をしていることなんてありますか。ないですよね。サービス業としてあってはならないことなのです。このような行為に発展してしまう背景には、認知症を患っている方は理解できないのではという考えも見え隠れします。根本の認識がこのような状態で、高齢者の尊厳が守れるのでしょうか。
見かけるたびにいつも怒りを感じます。

私も一介護職員として、このような現場だけではなく、素晴らしいケアをしている現場も多くあるということは胸を張って言いたいと思います。

不適切ケアという言葉でごまかさないでほしいと思います。
介護職員一人一人、自分のケアを振り返ってもらいたいと思います。
介護現場の長は、現場をしっかりと見て回って、不適切ケアの芽を摘んでほしいと思います。

介護現場がより良くなるために。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)

介護施設への実地指導、抜き打ち可能に

みなさま、おはようございます。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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介護施設への実地指導、抜き打ち可能に

厚生労働省は7日、都道府県などが介護施設へ定期的に行っている実地指導を抜き打ちでも可能にする方針を明らかにした。介護施設での虐待が急増しているためで、この日、全国の自治体の担当者を集めた会議で伝えた。事前通告の必要性を定めている指針を改定し、4月から実施する。

朝日新聞デジタルの記事はこちらから

そもそも事前通告をする理由として、指定基準関係・労務関係の書類を施設に事前準備してもらい、実地指導の効率性を図ることではなかったかな。

私も管理者の経験がありますので、実地指導は受けてきた側です。
私の記憶では、実地指導は3~5年に1回程度だったはずです。

施設運営の適正化を図るのであれば、実地指導の頻度を増やすことは必要であり、抜き打ちでの実施は効果的であると思います。

ただ、自治体職員が足らないので難しいでしょう。

そもそも抜き打ちであれば、わざわざ広報などせず、粛々と進めればよいのにとも思います。

そして抜き打ちといっても、夜間に施設に訪問し、入居者の居室等に立ち入るというのは違法性があるのかな・・・。個人的な疑問ですが。
虐待の疑惑があり、様々なアプローチをしても改善が見られない場合は、強制的な立ち入りはできるでしょうが、特に問題を認知出来ていない施設に対してはできないでしょうね。
であれば、日中、抜き打ちで訪問し、管理者やケアマネージャーから聞き取り等を実施し、管理者立ち合いのもと、施設内の確認をするだけでは、それほど効果は無いのかなとも感じます。

それに、役所の担当職員も数年で定期異動となり、介護保険に腰を据えて向かい合う時間は無いのですから、制度や現場について習熟している方が少ないというのも事実。

本当に虐待や不適切事案を減らしたいのであれば、短期的な効果を求めて「抜き打ち」という締め付けをするのではなく、現場の人員配置が潤うような、人材確保策や処遇改善策が一番効果があるのではないでしょうか。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)

介護と虐待②

みなさま、こんばんは。

自費介護サービスYKB代表の吉田です。

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介護と虐待②

介護施設での虐待について、様々な意見をウェブ等で拝見する機会が増えました。
その中で気になる意見が少々あります。

「介護職も認知症高齢者から暴行やハラスメントを受けている。」
という内容のものだ。
私も、介護職として働いてきて、少なからず暴行を受けたこともあるし、罵声をあびせられた経験もある。

私が気になるといっているのは、その認知症高齢者からのハラスメント等が、介護職が高齢者虐待をしてしまう一因との意見があるということです。

それはおかしいでしょう。

確かに辛い経験もあります。私もありました。
理不尽なことを言われて、心が萎えることも。

でも、それは認知症の周辺症状。

・その高齢者が暴言や暴行という行動をとってしまうことに、何か理由があるはず。
・どのような声掛けや接し方をすれば穏やかになっていただけるか
等々、職員間で検討し、最善策を見出していくことがとても重要です。

認知症ケアこそ介護力。

前回の記事「介護と虐待」に書かせていただきましたが、虐待はれっきとした犯罪。

ご家族が介護をしている場合は、また状況が違います。
辛い想いをされている介護者(ご家族)も多く知っています。

今回の論点は、介護職の虐待です。

「私たち介護職も辛い想いをしているんだ。」
という気持ちもわかりますが、このような発言は介護職の地位を自分たちで下げているようなもの。
こんなことでは、介護職が専門職と世間に認識してもらえる機会が遠のきます。

誇りと使命感をもって、介護という仕事を全うしましょう。

(文中の意見や言葉は、筆者の個人的見解です)

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